嫁ぎ先の家から食べ物を頂くときは必ずさんぐゎーが添えられています。
(さんぐゎー:お土産屋さんでもよく見る魔除けのお守りです)
葉っぱであったり
割りばしの袋であったり
ひもであったり…
義父曰く、結べればなんでもいいそうです。
悪いもののせいで食べ物が傷まないように、
そんなものを口にしないようにのお守りです。
結んでくれた葉っぱのさんぐゎーを初めて見た時に、何気ない日常の中でも相手を思いやる優しい風習だなと胸が温かくなりました。
沖縄の風習や文化には人を思いやり、幸せを共有する優しさがつまっていると思います。
お祝いの席などで皆で踊るカチャーシーも、この場の幸せをかき混ぜて皆で分かち合おうという意味があると、沖縄へ来た頃に教えてもらいました。
沖縄に来たおかげで出逢えた人達や首里織の仕事、美しい風景や文化、心。
これからも沖縄のことを学び、沖縄の美しい風景や感動したことを織物に反映していけるような織り手になりたいと思っています。
7月から担当させていただきました月一コラム。来月から新たな首里織職人にバトンタッチいたします。これからも、宜しくお願いいたします。
文:安里美里