三月も半ばを過ぎ日増しに暖かくなってきました。年度末を迎え組合内もバタバタしています。
私もsuikara3階の機織り体験の講師の期間終了が目前です。今回は2月3月の2ヶ月間と短い期間でしたが、沢山の出会いがありとても有意義な日々でした。
染織館suikaraが那覇市首里当蔵の地に建って約三年が経ちます。おかげさまで来月末には3回目の周年祭を迎えます。
首里当蔵というと首里城のお膝元、ゆいレール首里駅から首里城へ向かうメイン通りがあり、館立ち上げ時から観光の拠点、沖縄工芸の発信地となるような運営を目指していました。
私は組合の観光部会に所属し準備段階から関わってきました。
観光で訪れたい場所。工芸を知ることが出来る場所。ひいては首里織を県内外の方に知ってもらう場所にするにはどうしたらいいか、日々考える毎日が続きました。
定期的にイベントをうつ。常に出来る機織り体験メニューを作る。季節ごと(夏休み、クリスマス、春休みなど)のワークショップを開催する。織り以外の体験メニューは可能か?
私達は職人であり、制作の手を止めると即、生産や収入に影響が出ます。問屋さんからの注文や納期のある仕事を抱えているとなかなか動けなかったりします。
メニューを考えるだけでなく、組合員があまり負担にならずにイベントや体験の当番を担当出来るよう更に考えました。いつ誰が担当しても大丈夫なようにマニュアル化しました。
今現在3階で実施している首里織の通常機織り体験は私達観光部会が考え、組合員が一丸となって軌道に乗せたメニューです。私達が日頃使っているのと同じ国産絹糸を使用して、約一時間で九寸(約36センチ)の帯幅の両面浮花織の布を約10センチ織るというものです。「なんと贅沢な体験でしょう。」というお声をいただきます。
国際通りにあるてんぶす館首里織体験工房での木綿のコースターや小マットやブックカバーを織る体験メニューは以前からあります。
絹の幅広布を織る体験メニューを是非実現させたいという思いが試行錯誤の末にやっと叶いました。
皆さんも遊びに来ませんか?見学だけでも可能です。話しかけてくだされば常駐当番でない組合員も喜んで対応いたします。
山里千佳子