ツィチヌ イトーン カタイタヤ、カタイタヤ
Talking under the moon light
月が隠れてしまうまで、語りましょう
はいさい、ぐすーよーちゅううがなびら。
月一コラムを半年ほど担当させて頂きます、首里織の職人です。
ゆたさるぐとぅ、うにげーさびら。
「首里城は知ってるけど、首里織は知らない」「地元だけど現物も見たことがない」という地元、沖縄の方や学生などに対しての語りかけ、という意図で平易な文章を心がけています。
他地域の皆様は写真と合わせてイメージを膨らませて頂けたら、幸いです。
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沖縄は行事は旧暦(月の暦)に沿って行われます。今年の旧盆は8月20~22日でした。各地にエイサーや、4日目に上り忘れた霊を送り出すヌーバレー(全て祓う)、8月、9月は沖縄郷土芸能が賑わう月でもあります。
首里では王国時代は華やかな行事があったようですが、今は静かに旧盆を迎え、琉球料理を供え、家族や親戚でう下がり(頂き)送り出します。このお盆の時期、首里赤田町ではミルク神を迎えての遊び歌が昔からあります。
アカタシュンドゥンチ クガニドゥルサギティ
赤田首里殿内 黄金灯籠下げて
ウリガアカカリバ ミルクウンケ
おれが明かがれば 弥勒御迎え (赤田首里殿内)
幼児たちは自然と首里ことばを覚えていき、今ではゆいレール、首里駅の発車曲としても親しむことができます。
この時期は日暮れから月が出る時まで沖縄の自然の美しい色の変化の時間です。沖縄、ギリシャ、ポルトガル、キューバ。夕暮れを海辺で涼んで、夜はそれぞれ固有の芸能を楽しむ文化があります。
早くそういう日常に戻ってきて欲しいものです。
写真は首里城公園。アコークローを眺めながら、ゆっくり一呼吸。旧盆が終わった、さぁ、ぬーんちゅすがやぁ(何から始めようか)
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<文章責任・東恩納朋子>