今月から半年間、職人コラムを担当させていただくことになりました、安里美里と申します。
(沖縄ではよくある苗字で『あさと』と読みます)
7月に入り、組合では首里織の後継者育成事業が今年も始まりました。
この講習を受けるためにはまず面接を受けるのですが、私は今でも面接に同席された当時の理事長から問われた以下の言葉を思い出すことがあります。
『あなたは、伝統工芸である首里織の道に進むにあたり、覚悟と家族の理解はありますか』
細かく説明すると長くなってしまうので省きますが、私は理事長の強い眼差しとこの問いに伝統工芸の道に進むことの重みをとても感じました。
組合に在籍するようになった今、
長年首里織を支えてこられた諸先輩方の背中から感じるのは
『首里織を守り、技術を後世へ継承する』という熱い想いと強い覚悟です。
そのたびにただのものづくりではない伝統工芸に身を置くことの重みを感じています。
写真は私が講習を受けた旧組合の建物を守るシーサーです。
緑豊かな場所で自然にも癒されますが、この場所を訪れると、共に講習を過ごした先生や同期の顔が浮かび、『頑張ろう』と思えます。
講習で得た全てが仕事をする上で心の支えとなっています。
実は私は県外出身者でもあります。若手ということもあり、深い専門知識はお届けできませんが、私から見える沖縄や首里織の景色を少しでもお伝えできたらと思っております。
半年間どうぞ宜しくお願いいたします。
(文:安里美里)