【 首里織コーディネートlesson vol.1〜ふじひろのお見立て お花見編〜 】
今月より、担当させていただきます 具志堅奈美乃 と申します。
新たな取り組みとして「首里織の着物・帯のコーディネート」をご紹介していきたいと思います。
様々なシーンで活用できるコーディネートを「首里染織館suikara」で呉服担当をされている”ふじひろさん” にお見立てしていただきました。(=ふじひろのお見立て)
日本一早いお花見シーズンを迎える沖縄では、1月の中旬頃から「寒緋桜(カンヒザクラ)」という濃い紫紅色の釣鐘状の桜の花が下向きに咲き始めます。今回は一足先にお花見コーディネートをご紹介いたします。
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(※昨年の桜のお写真です。)
沖縄ではもうすぐお花見🌸シ-ズンですね。
沖縄の桜は色が濃く華やかなのでイメージして…
<①着物:紺色の首里絣(手縞)/ 帯:浅蘇芳色の首里花織の取り合わせ>
花織の柄にもある蘇芳色の帯〆と若葉のイメージの帯揚で明るく華やかに。
<②着物:紺色の首里絣(手縞)/ 帯:浅蘇芳色の首里花織・大人っぽい組合せ>
着物に合わせた帯〆にすると よくやりがちなのが濃い紺系の紐を合わせてしまいます。
しかし春の明るい季節には暗くなりやすいので藍染に合わせるときには瑠璃色の帯〆がおすすめです。
瑠璃色は透明感があって合わせる着物や帯の色やお顔写りも明るくなります。
帯〆の色を際立たせるように帯揚は全体に溶け込む色で小紋柄にしてみました。
柄物の帯揚にする事で少し凝った感じになります。
夜のお食事会やちょっと🍷飲みに行くデ-トにいかがでしょうか。
<③着物:紺色の首里絣(手縞)/帯:薄縹色の首里道屯織の組合せ>
帯の柄にもある辛子色の帯〆と紫地に辛子色の鬼絞の帯揚を合わせました。
つい全体にすべてを同系色でまとめると安心ですが、つまらない組合せになってしまいます。
柄などに使われている色をクローズアップした小物にするとバランスよくまとまります。
<④着物:紺色の首里絣(手縞)/帯:薄縹色の首里道屯織・歌舞伎などの観劇や上等なお食事のお席に…>
藍などの紺系に黄色系を合わせると藍の色が明るく映ります。
匹田絞のある染分けの帯揚と縹色や金茶色の入った三井寺と言う帯〆を合わせました。
ぐっと上級者らしい組合せになります。
〈ふじひろプロフィール〉
東京 出身
1980 年代
新宿某百貨店入社 呉服部 配属
本店 和装小物
. 特選呉服 の他
新潟 京都 相模原(神奈川) 立川 など赴任
マネージャー
バイヤー
フロア担当長を 経験
2019 同社 早期退社
沖縄 移住
2022 首里染織館
suikara 入社
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いかがでしたでしょうか?
同じ着物と帯の組み合わせでも、合わせる帯揚や帯締を変えることで印象が変わり、何通りもの組み合わせを楽しむことができます。洋服のコーディネートとは全然違いますので、今回”ふじひろさん”に教えていただいて私自身も大変勉強になりました。
”ふじひろさん”は「首里染織館suikara」で呉服担当をされていますので、タイミングが合えばお会いできると思います。コーディネートなど、優しく親身になってアドバイスして下さると思います。
私は織り手として、”ふじひろさん” に着物と帯のコーディネートを教えていただきながら、自身の作品作りに活かして行きたいと思います。来月も【 首里織コーディネートlesson ふじひろのお見立て 】をご紹介させていただく予定です。これから どうぞよろしくお願いいたします。
(文章:具志堅奈美乃)