2023/2月コラム

-----
  1. 【首里織のバイブル】

那覇伝統織物事業協同組合に所属する、首里織の組合員が必ず持っている「首里織の歴史と技法」という1冊の本があります。
こちらは後継者育成事業の過程を終え、晴れて組合員になる時にいただける「首里織のバイブル」と言うべく教科書のような本です。
首里織の歴史・技法をはじめ、資料編では首里の織物や組合のあゆみ、概要、伝統工芸品表示事業実施規定や織物検査規格など、首里織の職人としての必要な知識や情報がギュッと詰まっています。

これまで歴史に関して、あまり関心を持たなかった私でも「沖縄の織物がどのような歴史的背景のもとに発展してきたのか」という点から紐解いて記された内容はとても興味深く、面白いです。

首里織の技法に関して、こちらは後継者育成事業に参加して学んでいる時に先生や先輩方が、技法について確認する時に手に取っている姿を羨ましく思いながら見ていたのですが、同時に「長く経験を積まれた先輩方でも、まだこの本が必要なのかな?」と思ったりもしていました。
実際にこの本を手にしてみて思うことは、わからない部分を確認するのはもちろんですが、慣れてくると自分なりに作業している部分があり、それが本当に正しいのか?基本に立ち返り確認する時にも見たりしています。
また、たくさんの工程(作業)を経て織りをしていますが、その一つ一つに意味があってここに繋がっているんだ!と閃いたり「こういうことだったんだー!」って答え合わせをすることもあります。

この本を執筆された先生方から、直接ご指導をいただくことはできませんが、こちらの本を通して学べることがたくさんあります。本当に有り難く幸せなことです。

これからも、この本を大切な指針として、発刊当時の理事長をされていた安座間先生のお言葉をお借りすると「常に古典に学び、時代を反映する物作りを目指し」首里織に従事して参ります。

 

文:具志堅 奈美乃

2023年02月28日